プロフェッショナル三日坊主

グラビアはカルチャーだ

Sweet and Sour /Nulbarich

2週間空きました、三日坊主です。前回のももクロのThe Diamond Fourの記事が若干閲覧数多くてテンション上がっとります。今回は少しテイスト変えて、というかブラックミュージックで繋がってるけど今話題のNulbarichの曲について少し紹介します。

では、行きましょう。

Nulbarich – Sweet and Sour (Official Music Video) [Radio Edit] - YouTube

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NulbarichのSweet and Sour。ドラマのエンディングになってるみたいだけど、そのドラマ知らないので曲を紹介します。MVも見たけど曲を紹介します。

 

Blank Envelope(白紙の封筒)というタイトルのアルバムのリード曲ですね。Nulbarichはブラックミュージックベースのメロディ運びと独特のハイトーンボイスがまず特徴的で、その曲は超オシャレ。それがNulbarichを聞いた人が抱く普通の感想です。

確かにオシャレだけど、僕の場合、Sweet and Sourを聞いた時に心を突く感覚にもっと具体的に名前を付けると「1週間汗かいて働いた後の土曜日に高校時代の仲間と中目黒の野外席で近況報告しながら飲んで英気をチャージした後アパートで聴きたい曲」(※あくまで個人の感想です)が近い。全然オシャレじゃない。なんでこうなるんだろう。

 

ここで歌詞を見ていきます。

 

歌詞

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I just posted my life
いつも通り
What did you see
そっちはどう?
ねぇ tell me
たそがれて talking to the star
君が教えてくれたのは
明日も晴れ

 

I wish upon a star
世界は相変わらず
急ぎ足で run
追いつけないまだ
Pain と笑みで racing
答えはその先に
It's like tasting
a sweet and sour candy
言わないで
which is gonna win

 

瞬きで
change the way you view
Don't hesitate
大丈夫でしょ
Maybe 後先は
let me freely choose
自分のペースで lose yourself
飛べないけど
spread your arms

Did you know?
何してても何をやっても
独り言の world
But I won't stop it
Someday 届くでしょう
I can't see the future
I'm sorry but
I feel what's coming around
吹き消すキャンドル
I'm waiting for the time

 

I wish upon a star
世界は相変わらず
急ぎ足で run
追いつけないまだ
Pain と笑みで racing
答えはその先に
It's like tasting
a sweet and sour candy
言わないで
which is gonna win

 

Stay out this place is noisy
My voice is fading
I don't care about it
Cuz I got a moistened mind
my mind
Next time I'll be ready
Let's go and turn over the score

 

I wish upon a star
世界は相変わらず
急ぎ足で run
追いつけないまだ
Pain と笑みで racing
答えはその先に
It's like tasting
a sweet and sour candy

 

I wish upon a star
世界は相変わらず
急ぎ足で run
追いつけないまだ
Pain と笑みで racing
答えはその先に
It's like tasting
a sweet and sour candy
言わないで
which is gonna win

 

Yeah yeah yeah
Let's see tomorrow

 

Yeah yeah yeah
Let's see tomorrow

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初っ端から英語っすね。サビまでの詞の意味は「俺は毎日平凡な生活。お前はどうしてんの?そう言えばなんだかんだ良いことあるもんだって言ってたよな」ぐらいな感じですかね。サビは「I wish upon a star」は「星に願いを」って意味です。あとは「周りは皆んなセカセカしてるやつばっかだけど、甘酸っぱいキャンディーでも舐めるように失敗と成功を繰り返しながらいつか追いつけると良いよな。どうなるかはわかんないけどな。」かな?

 

次、2番。

 

ガラッと変わります。聞いてわかる通り、それまであったハンドクラップ、リズム刻んでるドラムドラム音、特徴的なグロッケン?(絶対違う)の音が一回全部消えます。で、徐々に復活します。

一回消えるところの歌詞が

瞬きでchange the way you view 

Don't hesitate 大丈夫でしょ

つまり、「一回勇気出してモノの見方を変えてみようよ」ってことですね。何かに縛られたり画一的なモノサシだったり周りに合わせるのはやめて、そりゃ躊躇するし怖いけど一歩踏み出そうってことです。そうすると次でメロディが元に戻って「どうなるかは自分次第。芽は出なくなってやれるとこまでやり込んでみよう。多分大丈夫。」ってなるわけですね。

これもSweet and Sourです。周りに合わせてそれとなく生きるのは確かにSweetだけど、それを敢えて捨てて何か失うかも知れないSourな世界に飛び込んでみる。which is gonna win。どっちが正しいかなんかわかりません。

 

次のセクションは1番には無かったセクションです。「やることなすこと全部上手くいかなかったし自分だけの世界だったけど、やり続ければいつか誰かの目に留まって成り上がってやるぜ。この先はわからないけど、そうなる予感がしてるんだ。やれることは全部やったぜ。」敢えて入れなかった「吹き消すキャンドル」は、躊躇いながら訣別したはずの、微かに未練が残ってた過去の自分に対してはっきりと別れを告げたことを表す暗喩でしょう。

1番では誰かが言ってた「明日も晴れ」を心の拠り所的に惰性で毎日頑張ってたのに、2番ではそんな自分と袂を分かって自分のペースで自分の意思で生きていくことを決めた美しい人間になったわけです。そしてサビ。

 

次が1番重要ですかね。2番のサビ。

 

1番のサビと歌詞は全く同じ。だけど意味は全然違います。急ぎ足な世界から一歩身を引いて自分の生き方を確立したら、人とを歩幅を合わせて生きる必要がなくなった。結果、世界は自分より急ぎ足なのか?自分の方が焦ってるのか?そっちに思考が向くわけです。1番とは比較対象と自分の立場に変化が生まれたんですね。それでも「答えはその先に」「which is gonna win」。正解は無いんですよ。

 

では、シガラミを振り切って見事に自分の世界と生き方を確立した男はどうなったんでしょう。

 

「ここはうるさいし自分の声も聞こえない世界だからオススメはしない。でも心なしか落ち着いてるから気にはしないよ。次は俺の番だ。今に目に物見せてやるよ。」と、見事に落ち着いた精神状態ですね。山王工業と戦う前の湘北赤木みたいです。これは自分より強い者に出くわした者の最高のメンタリティです。冷静に興奮しているんです。

自分が飛び込んだ世界は、自分より大きい才能を持った猛者がウジャウジャいたんですね。それがわかってしまった。しかし強くなった男は面喰らわずに冷静に自分の立ち位置を分析し、立ち向かう決意をしたわけです。

 

そして大サビ二発。自分が飛び込んだ世界自体を相手にした男にはサビは一発じゃ足りません。俺がそいつらに勝って音楽界の頂点を極めるまで、酸いも甘いもあるだろうけど、決着を言うのはまだ早いだろ?というヴォーカルJQの決意表明の曲なのかな?とも思いました。

 

 

オシャレだけど、「1週間汗かいて働いた後の土曜日に高校時代の仲間と中目黒の野外席で近況報告しながら飲んで英気をチャージした後アパートで聴きたい曲」感が出るのはなぜか?と最初に言いましたが、それは音自体はオシャレだけど、歌詞はメチャメチャアツイこと言ってるからです。

ちょっと背伸びした憧れの世界に飛び込んでみたい!でも今は出来ることをコツコツやるしかない!昔の仲間は今こんなに立派になった!俺も負けてられねえ!そんなオトナの甘酸っぱい葛藤が本当にSweet且つSourに描かれていると思います。